ドキドキしながら実習初日に足を踏み入れた
京都市立洛北中学校の校舎。
あの瞬間は今でも鮮明に思い出すことができる。
久しぶりの「学校」が
とても新鮮だった。
日本の高校を中退し、
ニュージーランドで高校と大学を卒業。
紆余曲折を経て佛教大学の教員免許取得過程に進んだ私が
まさかその後中学校教諭となる日が来るなんて
このときにはまだ、それは夢のまた夢だった。
はじめのページに書いてある
「教員志望の動機」
「英語を学ぶことを通して、世界に目を向け
視野を広げることの素晴らしさを
多くの生徒に伝えたい。
そして他を知ることで初めてわかる
日本語、日本文化の奥深さを再発見し、
日本で育ったことに誇りを持てるようになってほしい。
その手助けができればと考えている。」
*****
これを読んだときの正直な感想は…
「すごい!!」だった。
だって私の信条とするところは
この頃から何も変わっていない。
一貫して、この想いを抱き続けていることになる。
最後の「敎育実習反省録」にも
「初めて授業を見学させていただいたとき、
まず目に飛び込んできたのは、
授業中に何もせずにいる生徒の姿だった。
英語は一年生からの基礎がしっかりできていないと、
二年生、三年生の授業にはついていけない。
特に三年生になると、受験に向けた勉強を始める生徒もおり、
塾などでどんどん先のことを学んでいる生徒と
slow learnersとの学力格差は広がる一方である。
その場しのぎの敎育ではなく、
Slow learnersが自力で学ぶことができるようになるためには
具体的にどのような援助が必要とされているのか?
様々な事情を抱えている子どもにとっては、
過程において勉学に集中できる環境にない場合がある。
元来の理解力が他の生徒よりも低い子どもがいるのも
目の当たりにした。
ある先生は、「そういった子どもを抱え込んでしまうのは簡単だが、
教師が一生その子についてまわることはできない。
個々に応じた方法で『生きる力』をつける手助けをしてやることを
考えなくては」とおっしゃった。
洛北中学校は校風も落ち着いており、生徒たちも優秀である。
他の公立校においては、前述のような特別な配慮を必要とする生徒は
更に多くいることだろう。
見て見ぬふりをするのではなく、生徒と共に苦しみ、悩み、
いつの日か生徒自身が自分の力で目を出すことを信じて見守ってやるという
教師の姿勢が求められているように感じた。
***(中略)***
私はこの教育実習を通して、教師の資質として求められているものを知り、
自分に足りないものを見極めたいと考えていた。
実習を終えた今、その答えはないということを知った。
どれだけ努力しても終わりはない。完成形はない。
生徒から、他の先生方から学び続けること、信念を持つこと、
柔軟な心を持ち、素直さ、謙虚さを忘れないこと。
私にそのことを教えてくださった洛北中学校の教職員の皆様、
子どもたちに心より感謝します。」
あの頃も今も、私の想いは変わらない。
その後、中学校英語科教諭として採用されたものの
教育現場の現状に失望し、退職に至ったわけだが、
今もこうして自分の英語教室を立ち上げ、
敎育に携わり続けている。
*****
もう二度と英語教育には関わりたくないと思って
教員を辞めたのに、またこうして教えているなんて不思議。
それは、私が「もう嫌だ!!」と思ったのは
「英語教育」ではなく「学校の英語教育」だったから。
だから子どもたちにも「学校英語」では味わえない
「英語」の楽しさを知ってもらえたらと思う。
(昨日の小学生英語クラスの様子)
***
敎育実習簿の中の私の言葉;
「常に探究心を持ち教材研究に取り組むこと。
クラスやその日の生徒の反応により、
生徒にとって最適な方法(教授法)を模索すること。
決して自分のティーチングスタイルを生徒に押し付けないこと…。
生徒のための授業を行うことを肝に銘じた。」
というわけで、今週末は東京へB.B.カードの研修を受けに行ってきます。
子どもにも大人の方にも「英語の楽しさ」「そこから広がる可能性」を
伝えていけるように、精進を続けたいと思います。
⬆今日、英語クラスのあとシールのお片付けを手伝う三男。
夕飯をすませて、このブログを書いて、
そして今夜は23時出勤で通訳の仕事。
朝の7時まで集中力が保てるか…限界に挑戦。
こうしてスキマ時間に子どもたちと過ごすことが
私の元気の源になってるな〜♡
(あ、あと食べることと飲むことも!!これ内緒!笑)
*****
・
橋爪ひとみ
Hitomi Pepper
http://hitomi.pepper.jp/
英語通訳・三兄弟の母・
米国代替医療協会認定ホリスティックヘルスコーチ・
「Pepper 英語教室」主宰
*****
【橋爪ひとみ 主催イベント】
・11/20(火)午前中
mayaさんお話会「京都の新聞の歴史〜知ることと知らされること〜」
佳苗珈琲&Eri’s Vegan Sweets コラボ企画
・12/12(水)
英語お茶会実践編 10:00~12:00
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